カサンドラサポート 相談

自分にあった相談方法

このページでは、さまざまな相談機関をご紹介します。ただ、どんな相談機関も、問題解決のサポートはしてくれますが、最後に立ち上がるのは自分自身の力であることを忘れないでください。

・病院(心療内科・精神科)
・カウンセリング
・自助グループ
・役所
・警察
・弁護士
・その他

病院(心療内科・精神科)

パートナーが自身の障害の特性の可能性を受け入れている場合は、発達障害専門の外来もありますので、そちらで診断と今後の生き方の工夫をお尋ねするのがいいでしょう。 しかし、神経科など、他の科に受診はするけれど、心療内科や精神科への受診は頑なに拒む方がいらっしゃいます。その場合、まずは、相手を受診させるのではなく、ご自身がかかって見ることをお勧めします。 カサンドラ症候群に陥り、精神や身体に不調が出ている場合、「カサンドラ症候群」として診断は下りませんが、不安障害や適応障害、鬱など他の病名であれば、診断が降りる可能性が高いです。 仕事や他の日常生活に影響をきたしている場合は、診断書の発行で一度お休みするのも手かもしれません。 大人の発達障害と精神の問題は根強く、発達障害のひとは鬱をはじめとした精神疾患を罹患しやすいと言われており、ふたつには関係性があるため、是非、発達障害と精神疾患に詳しい、精神科や心療内科の医師に相談することをお勧めします。
ただ、気をつけていただきたいのは、薬の服用についてです。 薬は即効性がある一方、依存性もあります。また、脳を使わないようにして、強制的に深く考えて悩まないようにしているのであって、問題の根本的解決には至りません。最終的には、薬の力に頼るのではなく、自分の力で心を立て直すしかないことを念頭に置いておきましょう。児童青年の診療ガイドラインでは、ASD、ADHD、そして両者の合併の場合でも、まずご本人と家族が特性を理解すること、特性に合った環境の調整を行い、その後にペアレント・トレーニングや専門家による療育を受けることを推奨しています。薬物治療は、これらの手順に従ってもなお効果が見られないような、重度ケースに限定するするよう推奨されています。大人であっても、手順を踏まないで開始された薬物治療は、出口がないまま続けられてしまうリスクが高まりますので、薬の力に完全に頼りっきりになるのはやめましょう。

カウンセリング

コロナのおかげで、カウンセリングのハードルはある側面、低くなりつつあります。あまりに心の調子が悪い場合、外出してカウンセリングを受けることができないこともあると思いますが、今はオンラインカウンセリングやLINEでのメッセージ相談の機能も増えてきました。 精神について勉強したプロである、心理支援士やカウンセラーは弱った心に寄り添い、立て直すためのサポートの正しい方法を知っているので、友人や周囲の家族に相談するより、解決までのプロセスが短時間になります。また、傷つく言葉をかけることや間違った方向に進むことを勧めることはないので、安心して自分の気持ちを吐き出し、整理することができます。

自助グループ

全国的に数は多くありませんが、カサンドラ症候群の自助グループもあります。今はオンラインでの相談会も実施されています。 同じ境遇の人は、分かち合うことができ、力を与えてくれる一方、気をつけていただきたいのは、問題を解決していない渦中の人の感情的な話を聞く機会もあるということです。問題をうまく解決して、パートナーと円満に生きていく術を身につけているひとの話は参考になりますし、希望も持て、心を落ち着かせるこにつながりますが、とんでもない解決できていない他人の悩みを聞くと心が乱れ、余計な心配のタネをつくることにもなりかねません。ただパートナーや現状の愚痴を言うだけの会であれば、自分でノートに感情を書き出す方がよほど心が整うかもしれません。

役所

各種手続きの相談に親身に対応してくれます。特に精神的に追い込まれ、経済的にどこから手をつけたらいいか分からないときは、とりあえず役所に行って相談に乗ってもらうのも一つの手です。 ネットには掲載されていない解決策を教えてくれることもあります。

警察

暴力や暴言などがある場合は一度相談しておくといいです。立件するかは置いておいて、一度相談した履歴があると、いざと言うときのサポートをスムーズに受けられます。例えば、子供の児童手当や自身の特別給付金をパートナーが使い込む場合、警察へ相談しているかどうかが、振込先変更の条件である場合があります。また、将来的に離婚や別居した際、ストーカーや危害を加えられる可能性がある場合、警察への相談履歴があることを役所が確認できれば、住民票閲覧制限をかけることができます。

弁護士

パートナーに発達障害の二次障害の精神疾患の症状がみられ、まともに話し合うことができない場合や、暴力がある場合、感情的になってしまって冷静になれない場合、相手側の親族などの第三者からの介入や嫌がらせがある場合は、弁護士に相談するとスムーズに進む場合が多いです。精神的に疲れ果てている場合は、相手と距離を置き、直接接触することを避けることができます。養育費や慰謝料、結婚費用などは、プロの介入があった方が公正に権利を主張して獲得することができます。

その他

番外編として、占い師やマッサージや整体に行く方法もあります。 医療の相談には抵抗がある場合、占いなどのハードルの低い場所で自分の問題を言葉にすることができれば、心が整い、第三者から精神面からみたアドバイスももらえ、いい変化があるかもしれません。ただ、自分で判断する能力を失うほど全てを占に依存してしまうことがないように注意が必要です。 また、リンパなどのマッサージや整体で心と体を癒し、歪みを整え、自分を大切にして労ると、エネルギーがチャージされ、次の解決への一歩を踏み出す力が湧いてくるかもしれません。

情報はネットより本で収集

インターネットのページでこれを言うのもどうかと思いますが、Webページは情報のダイジェストのみ記載してあることが多く、本当に必要な情報は得られづらいです。出典が明記されていないこともあり、どこかのサイトのコピペであることも少なくありません。ネットでASDやカサンドラ症候群について調べるのもいいですが、書籍の方が詳しく専門家が発信した情報を得ることができます。 漫画やテレビの特集をみて他人の経験と自分の状況を照らし合わせ、冷静に俯瞰して見るように努めるのもいいでしょう。本当に必要な情報は専門家(医師・カウンセラー・研究者・ASD当事者・カサンドラ症候群を抜け出した人)がまとめた情報や体験談の中にあります。1時間ネットサーフィンするなら1時間本を読んだ方がいいでしょう。不安は情報不足からくる側面があります。正しく必要な情報を手に入れる正しい手段を身につけましょう。 大学や企業に所属し、もし論文が読める環境にあるのなら、最新の情報を論文を翻訳して自分の目で確かめるのもひとつの手です。